天皇陛下御在位六十年記念硬貨が発行されるまで…

記念硬貨買取 国内初の10万円金貨、どうして発行された?

天皇陛下御在位六十年記念硬貨が発行されるまで


kinka (引用:買取110番「天皇陛下10万円記念金貨の買取はいくら?」)

前回ご紹介した天皇陛下御在位六十年記念硬貨は、国内で初めて発行された記念硬貨。
どうして日本初の記念金貨の発行が行われたのかの背景を、少しご紹介したいと思います!

1985年の11月、当時の内閣竹下登大蔵大臣が、天皇の在位60周年を記念した貨幣を発行すると取り決めました。
60周年を祝する記念の意味合いはもちろんですが、実は来年度の財源確保を兼ねていて
あとは米国から沢山の金を購入し、当時の貿易摩擦を少しでも改善したいといった背景もあったようです。
在位60年10万円金貨の製作の為に米国から購入した金の量は、何と223トンにも上ります。

以前の記事で在位60周年の記念硬貨には10万円金貨の他1万円銀貨、そして500円の白銅貨も併せて発行されましたが
その中でも10万円金貨の発行枚数は、金貨として考えれば異例の大量発行でした。
昭和61年に10万円金貨を1000万枚発行しましたが、額面だけの単純計算を行えば1兆円になりますね。
当時の金の価格は、1グラム辺り1900円。
在位60周年の10万円金貨には金が20g使用されていますので、原材料費は38000円。
差額で得た利益を国庫に入れる予定で発行されたそうです。

こちらの10万円金貨の発行は話題を呼び、特に金貨と銀貨に対しては購入希望者が多く抽選が行われることとなりました。
現在のチケット転売屋のように、抽選券は異様な高値で買取される場合もあったそうです。
しかし実際に引き換えを行う人はまばらで、1000万枚発行のうち910万枚が購入され、残りは鋳潰されたそうです。



参考サイト



  • 10万円金貨
  • 在位60周年
  • 記念金貨