1999年、奈良県明日香村から富本銭が発掘され、日本最古の古銭が和同開珎ではないという説も持ち上がりました。…

古銭情報 和同開珎の以前の古銭?

前回の記事では、日本で最初に使用された古銭「和同開珎」をご紹介しました。
しかし1999年、奈良県明日香村から富本銭が発掘され、日本最古の古銭が和同開珎ではないという説も持ち上がりました。


日本最古?「富本銭」

huhonsen (引用:wikipedia「富本銭」)

富本銭の製作年数は683年と推定されており、和同開珎の製造が708年からとなりますのでそれ以前のものということになりますね。
しかし貨幣として実際に流通していたのかは未だ分かっておらず、物資の交換の為ではなくまじないなどの宗教的な道具として用いたといった説もあるようです。
富本銭の材料は銅で直径は24mm程、中央には正方形の穴があいたもので、「富本」との文字が記載されています。



mumonsen (引用:京都国立博物館「大津市・崇福寺跡出土の無文銀銭」)

富本銭よりも前に製作された「無文銀銭」も同様です。
667年から672年の間に製作され、今のところ日本最古の貨幣と言われています。
しかしお金の額面ではなく、地金の価値で取引されていたそうです。
直径は30mmほどで、和同開珎のような文字も記載されていません。

日本最古の古銭はどれかといった研究は現在も行われており、更に調査が進められている段階です。



参考サイト

  • 古銭
  • 富本銭
  • 無文銀銭